*台風5号とカルマン渦*

台風5号と利尻富士が作ったカルマン渦。
気象衛星ひまわりの8月11日15:30の画像(気象庁HPより)です。

カルマン渦は流れの中に障害物があるとき、下流に交互に並ぶようにできる渦です。
こちらは私がコーヒーの上にミルクを浮かべて作ったカルマン渦です。


一定方向に持続的に風が吹いているとき、高い山のある島のような地形があると、風下に衛星画像から見えるようなスケールのカルマン渦ができることがあります。
日本の近くでは、冬に大陸から吹く季節風が、済州島や屋久島にあたって作られたものがわりとよく見られます。

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ところで、台風5号ですが、台風のいる海域の海面水温は平年よりずいぶん高く6~7月は平年より6度も高い場所もありました。
台風は勢力が衰えにくく、供給される水蒸気量も多くなるので雨も多くなるのだろうと思います。

昨日(8月10日)の海面水温の平年差(気象庁HPより)には、ゆっくり進む台風の強い風による蒸発と低気圧性回転の風による湧昇(海面の水が輸送されて下の冷たい水があがってくる現象)で、台風の経路の水温低下がはっきりと表れていました。台風が海から熱エネルギーと水蒸気をもらっているのがわかりますね。
大きな災害にならないことを祈ります。