*黒潮のふしぎ*

黒潮の大蛇行は5年9カ月目に入り観測史上最長のようです。

海上保安庁の海洋速報の水温図を見るとそろそろ砕破する(蛇行している部分がちぎれる)のかなと思いました。

興味深いイベントがおこりそうです。

黒潮は大気の循環が生み出した(偏西風気流と貿易風が北太平洋の亜熱帯域の北と南で西向きと東向きに吹くことで出来た)大海流です。
日本の南岸を流れたあと、犬吠埼の辺りで沖に向かって進路をとります。これは大気の循環から予想されるよりだいぶ南側ですが、日本列島の形がこの辺りでカクっと立ち上がっていたり、もしくは犬吠埼がピンとした岬(擬音多め)であるためのような、「地形の効果」だと思われてきました。

しかし、最近のモデル実験でこの地形がなくても進路変更(離岸)することが再現されて、じゃあどういう理屈でそうなるの?ということが一つ大きな謎となっています。
私は大蛇行末期のこの水温を見ると流路と渦度みたいなものにはなにか関係があるのかな?――などと想像していました。